コンクール当日 [レッスン]
コンクール当日のゆうちはかなり緊張をしていたのか、かなりハイであった。 朝9:30ごろから2回だけ弱音ペダルを踏んで練習する。 あまり調子はよくない・・・。こんなときにサイレントがついてればなぁ・・・と思うけれども仕方がない。私も練習時間にいつも困るので、本当はとってもほしい!!
今まで2回、ゆうちはワンピースでコンクールに出ていた。 周りは結構ドレスアップしているので、いつもゆうちは羨ましそうに見ていた。 でも我が家には予選からドレスを用意して上げれる余裕はどっこにもない!! でも、今回はとても幸運なことに、お友達がドレスを貸してくれた発表会用!といったドレスではなかったけれど、とてもきれいな真っ赤なベルベットのドレス。 袖だけめくらないといけなかったけれど、ゆうちは大満足!!
順番がすすんでいくにつれて、ゆうちは無口になっていく・・・ 何番か前になると舞台袖に移動する。ゆうちはそのときにはもうガチガチ・・・ 先生が連れて行ってくださったが、私に挨拶をする余裕もゆうちには残っていなかった・・・
ゆうちの前の子は、物凄く上手だった。 とてもきれいな曲を弾いていたし、ペダルもとても上手に使っていた。 慣れているようで、自分でドレスのすそをきれいにいすの上で整えたり・・・と余裕さえ感じられ、本当に素敵な演奏だった
いつもどおりに弾けば、通るかもしれない・・・と思ったが、出てきたゆうちは笑ってしまいそうなほどガッチガチだった。 お辞儀をするのも「なんで?」と聞きたくなるほど嫌そうな、ブスっとした顔をして、もちろん椅子にすわってもドレスを直す余裕などなく、おどろくほどのスピードで弾き始めた。
16分音符の半音階が長く続く場所もあるし、「いけるの?そのテンポで・・・」と思うほどのスピードだった。やはり、一番最後で少し音が抜けた。 感情があるような素敵な演奏とは程遠い、「ただ弾きました!!がんばりました!!」という感じの演奏だった。
ゆうち本人も「あかんかったかも・・・速く弾きすぎたかも・・・・あんまりおぼえてへんけど、負けたかも・・・・負けたらどうしたらいいの?」と、超弱気 「また受けたければがんばってみればいいんじゃない?勝ちたかったら勝てるまでやってみたら?嫌ならやめればいいし、自分で決めてもいいことやと思うよ」 というと、「分かった!じゃあ、勝てるまでがんばってみる」と、負けた気満々だ。
コンクールは私は自分との戦いだと思う。自分に勝つか負けるか・・・・どんなことでも、きっと他人に勝つより自分に勝つほうが難しい・・・
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